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ラブラドールレトリバーといっしょに暮らそう! - 子犬の分譲販売・交配:ブリーダー

Graceful landグレイスフルランド

Vol.13 信じ、頼られるのが喜び

誘導訓練が最終段階に入ると、訓練士がアイマスクを付けてテストをします。視覚障害がある人と同じような状態で最終チェックをするのですが、何も見えないときの不安は想像以上。怖い気持ちが優先し、犬が伝えようとしているメッセージを感じ取る余裕が持てなくなります。

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昨年冬、ビーナスと一緒に卒業した50歳代の女性は、街頭で訓練している間、不安な状態が続き苦労していました。

この女性は20歳のときに視力を失い、けがをしないよう外出を控えていたそうです。テレビで盲導犬のことを知り「盲導犬がいれば、どこにでも行けるはず」と訓練を申し込まれたのですが、外出する機会が少なかったため、外では不安でいっぱいになるのです。

しかし、盲導犬はどこにでも連れて行ってくれる「スーパードッグ」ではありません。盲導犬と一緒に世界を広げるためには、目的地までの地図を頭に入れ、車の音から道路状況を判断するなど、白杖を使い1人で移動する能力が求められます。

この女性は、白杖を使った歩行訓練を終えてセンターを訪れましたが、不安が大きすぎて盲導犬に頼ることができません。ビーナスが横断歩道の前で止まっても直進し、ビーナスが自転車をよけようとしたときは誘導に従わず、自転車にぶつかったこともありました。頑張っているビーナスもショックを受けます。女性が悲鳴をあげるたびにシュンとなり、座り込んでいました。

実は、私も訓練士になりたてのころ、盲導犬に身を委ねる勇気が持てませんでした。その経験から、ある日「ビーナスが『私に任せてください』と言っていますよ」とアドバイスしたところ、不思議なことに、ビーナスが女性の顔をペロっとなめたのです。ふっと笑顔を浮かべた女性の表情も印象的でした。

女性は「ビーナスは一生懸命、私を守ろうとしてくれている」と感じたのでしょう。その日以来、訓練は順調に進みました。訓練された盲導犬も、人から信じてもらえなければ安全に誘導できません。犬にとって、信じ、頼られることが喜びなのです。

(福岡盲導犬協会訓練センター元所長 桜井昭生)

※文中の人名、犬の名前は個人情報への配慮のため仮名とさせていただいています。



犬舎オーナー紹介

オーナー/桜井昭生桜井昭生

永年の盲導犬育成で築いた豊富な経験と知識を活かして、愛犬家の皆様に癒しを与えてくれる調和の取れたラブラドール・レトリバーの子犬をご紹介したいと考えこの度、英国ラブラドール・レトリバー専門のグレイスフルランド犬舎をオープンしました。

子犬の素質を活かすためラブラドールの子犬、またラブラドール以外の犬のしつけやトレーニングのご相談も承っています。グレイスフルランドはラブラドールファンの皆様と共に歩んでいただきたいと願っています。

桜井経歴紹介
  • 英国Midland Labrador Retriever Club会員
  • 桜井ドッグスクール代表
  • 九州補助犬協会 副理事長
  • 元盲導犬協会所長
グレイスフルランドの理想と3つの約束
  1. 英国ブランドの血統
  2. 家庭犬として優れた両親犬
  3. 健康、良心的価格、アフターケア