グレイスフルランド理想と約束
今からおよそ100年前(1903年)にラブラドール・レトリバーは英国で犬種標準が制定されました。本来は鳥猟犬ですが、私達人間と一緒に行動する事を好み、頭脳明、高い理解力、温厚で従順などの優れた資質を備えた犬種です。およそ100年の永い歴史の中で変化発展してきたラブラドール・レトリバーは、介助犬や盲導犬などのアシスタントドッグとして世界各国で重宝されています。しかし一方では、介助犬や盲導犬のように賢く、優しく、落ち着いたイメージが先行し、人気犬種となり飼育頭数が増加するにつれ、本来の家庭犬として飼い易いラブラドール・レトリバーとは異なったタイプを見かけるようになってきました。
英国レトリバーと私… 責任あるブリーダーとして
私は、これまでの二十数年間、盲導犬協会で訓練や繁殖に訓練所長としてレトリバーに関わって参りました。私は、今の国内におけるラブラドール・レトリバーの現状を洞察し、できるだけ家庭犬として飼い易いラブラドール・レトリバーを日本に普及したいと考えるようになりました。
それを実現するために本場英国の歴史に培われ変化発展してきた、Sandylands、 Rocheby、 Poolsted、 Oakhouse、 Rockabee などの本場英国の名門血統を受け継いだラブラドール・レトリバーの父犬・母犬にこだわり繁殖に取り組んでいます。私の個人的見解では、犬の性格は血統80%、教育(しつけ)20%で形成されると思います。障害者の方をサポートする介助犬や盲導犬に適したタイプは父犬・母犬の血統から受け継がれた資質なのです。例えば競走馬の場合も血統で走る、走らないが重要ファクターになっています。私はラブラドール・レトリバーの繁殖に3つの高い理想を掲げております。
この3つの高い理想の調和が取れたラブラドール・レトリバーの繁殖をめざし、日本に受け入れられるように変化発展させたいと考えています。また、2007年度からは英国ミッドランド・ラブラドール・レトリバー・クラブに入会し、ラブラドール・レトリバーを更に本格的に追及し一生、ラブラドール・レトリバーの勉強に取り組んでいく方針です。私は生涯をラブラドール・レトリバーと共生し、彼らと多くの思い出のアルバムを残してきたいと願っています。